6月

2018.6.22金

近況

6/20発売の『天然生活』8月号で、連載エッセイ「手しごと歳時記」の第6回七夕×芭蕉布を書きました。芭蕉布作家の大城あやさんのこと。

大城さんと初めてご一緒したのは、沖縄で開いた山之口貘の展覧会のときでした。貘さんの詩「芭蕉布」とともに。
つづいて、拙著『島の風は、季節の名前。 旧暦と暮らす沖縄』で、彼女の芭蕉布のことを書いたのですが、まだまだ書ききれないことばかりで、今回そのつづきをようやく、という思いです(それでもまだまだ書き足りないことばかりですが)。

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そして、いま発売中の『PHPスペシャル』7月号では、「7月の記憶」という一文を寄せています。
今年の1月からはじまった連載もこれで7回目。折り返しをすぎて、前半の半年とはちょっと内容が変わってきたかも、と個人的に感じています(発売より原稿が少し先なので、いまは9月号の分まで書き上げましたが、7、8、9月と連なって、ああ、6月までとはずいぶん感じが変わったな、と。春に担当の編集者さんと京都で初めてお目にかかって、とてもとても楽しくお話をして帰ってきたら、書くものが変わった感じです。あの人が待っていてくれるなら、じゃあ、こんなことも書いていいかも、こんなのはどうだろうかと、顔が見える関係性って、書くものにも影響してくるのだな、とふしぎですが、実感しています)。

7月号では、神楽坂に住んでいたころの思い出を書きました。第一詩集に、まんまそのできごとについて書いた詩が入っているのですが、今回はそのことをエッセイにして。もしお手元にあったら、詩集も読んでみてください。ああ、これか、とすぐわかってしまいそうですけれども。

斉藤知子さんの挿画、青いバケツがかわいくて。ぜひご覧ください。

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『こどものとも(年長向け)』の付録冊子「絵本のたのしみ」に寄せている「季節のうたごよみ」ですが、いまは7月号の絵本が出ているかと思います。夏の川遊びのことを描いた素敵な絵本。その絵本に差し挟まれた小さな冊子に、ぼくたち家族が沖縄に越してきて、最初に迎えた夏のことを書いています。

ぼく自身が幼いころ、毎月届く「こどものとも」を楽しみにして育ったんです。母や父が読んでくれて、妹といっしょになんども同じ絵本を読んでもらったりしていました。「かがくのとも」も毎月いっしょに。

そのころから、絵本に挟まっている冊子はあったと思うんです。幼い身としては、ああ、これは大人が読む物なんだな、と感じつつ、母が静かに読んでいるのをはたで見ていたような、おぼろな記憶がありますが、定かではありません。

なので、あの付録冊子に書くんだ、と思うと、どこかで絵本を手にとってくださっているおかあさん、おとうさんのことを頭に思い浮かべながら、書いています。ぼくが親になって、子育てはなにもかも初めてのことだらけで、いっしょけんめいでしたが、ほんとうにたいへんでした。こどもが寝たあとに、ちょっとでもやすまる時間が訪れれば、その一助になれば、という気持ちで書いています。

挿画を描いてくださっているカシワイさんの絵が、そんな育児に四苦八苦していたころをなつかしく思い出させてくれるような、家族の時間をあたたかく浮かびあがらせてくれるような。

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なんだか、たまにしか更新しないのであれですが、こうして日々の記をここに書きつけていると、だんだん文章が長くなってきますね。うーんん。。とりとめもなく、もう少し書いてしまおう。

今日は友人の誕生日です。学生時代からなので、かれこれ四半世紀以上……。おおぉ……。そいつがホームページを作ったのがきっかけで、それで影響を受けてじぶんでもたちあげたのが、この無名小説なんです。2002年の1月20日から21日にかけての夜のことでした。ときたまにしか更新しないけど、おそらくいまもここを読んでくれてると思うので、メールする代わりに、ここで書いとこう。

おーい、誕生日おめでとー!!!

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新刊『一日の言葉、一生の言葉』と『オルガン』13号の刊行記念イベントは、とっても楽しかったです。鴇田さんも福田さんも、人間として尊敬できる、素晴らしい俳人です。もちろん俳句も最高にかっこいい。会には、子規に造詣の深い橋本直さんもいらしてくださり、二次会ではまた深いお話をうかがうことができました。番組収録で飛騨までロケに行っていた田島さん、宮浮ウんも二次会に駆けつけてくださって、すぅごく楽しかった〜。

そして、やっぱり、宮本さんという俳人に、この現代に出会えたことが、こうした素晴らしい数々の楽しみ、よろこびのはじまりなんですよね。宮本さんの俳句の世界は、深く深く、あまりにも惹かれて、宇宙を見上げるような気持ちになります。

この人の句に出会えたおかげで開かれていった世界の、なんて広いこと。それはこれからも広がって、つづいていくような気がします。子規の時代の句たちが世界を広げてくれたように、現代俳句の豊穣な、読むよろこびを手渡された思いです。

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3月

2018.3.4日

近況

昨年十一月の日々の記で「新しい本を書いています。長い長い本(自分にとっては)。」と書いたけれど、年明け一月半までかけて初稿を書き上げた。それから神楽坂で展覧会などして、二月に沖縄に戻ってから、また籠ってひたすら原稿の推敲をしているところ。今月半には、推敲を終えて、ゲラにしてもらう予定。あと十日くらい、かな。初夏に刊行の予定です。ドウカデキアガリマスヨウニ…。

毎月10日発売の『PHPスペシャル』で、連載エッセイ「◯月の記憶」を書いています。今月は4月号なので「四月の記憶」。ほのぼのとした挿画を、斉藤知子さんに描いていただいています。ふしぎな懐かしさのような。

また、おかげさまで『こどものとも(年長版)』の付録冊子で一年間連載してきた「季節のうたごよみ」の、来年一年間の延長も決まりました。ひきつづき、新しい年度もどうぞよろしくお願いします。挿画もひきつづき、カシワイさんに描いていただいています。毎回おおっという連続で、自分自身楽しみです。

それから、毎月20日発売の『天然生活』で、新連載「手しごと歳時記」がはじまりました。いま出ているのは、2月20日発売号で、万年筆調整のフルハルター 森山信彦さんのことを書いています。ぼくが愛用している万年筆のペン先を研いでくださっているかたです。ぜひご一読ください。

二月はいったん島に帰ってきたあと、数日をおいて、また上京していた。康本雅子さんのソロ公演「子ら子ら」。貞久秀紀さんの近代文学館での朗読と対談。松下育男さんの、初心者のための詩の書き方教室への見学。と、二月の連休に思いきり、自分のための栄養分を吸収することができた。
康本さんのダンスは素晴らしく、魂からふるえる。
貞久さんとは久しぶりに、催しのあと、夜更けまで詩の話をすることができた。
松下さんの詩の教室は、松下さんの読みの深み、一時から六時まで一切気を抜かないで、ひとりひとりの詩へ語りかける情熱と集中力、二次会を含めてうかがえた詩の話……。
とても濃密な時間を過ごすことができて、得るものが大きかった。そしてまた、島へ戻り、ひとり原稿と向き合う時間。じゅうぶんに心は刺激を受けて、喜びの持続するまま、このところ過ごしています。

もう三月に入ってしまったけれど、一月は県立芸大で、芸術学科の一年生に今年も詩の実技研究を道案内してきた。学生たちは打てば響き、雨後の筍のようにすくすくのびる。そのさまを毎年こうして、目の当たりにできることは、きっとこれも喜びだと感じる。

ひたすら、神楽坂での旧暦展は、怒涛の毎日だった。展覧会は自分自身、思いもよらない合作を、沙羅さん、角さんと作ることができてとても幸せな時間を過ごせた。オリジナルノート「ことほぎノート」の製作に力を貸してくださった、美篶堂さん、嘉瑞工房さんに感謝です。
イベントは大盛況で、omotoの鈴木智子さん、俳人の宮本佳世乃さん、雑穀の種まき人の大城千春さんをはじめ、司会に入ってくださった、天然生活の編集Kさん、現代詩手帖の編集長Fさんにはとてもお世話になりました。そして、毎晩灯した和ろうそくの明かりが、みんなの心をぐっと近づけてくれた。これも毎年恒例、大與の大西さんのおかげです。
フラスコさんでの八年目の展覧会も、どうにかこうにか無事開催することができました。皆様、どうもありがとうございました。

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