遠い僕











  坂を下る
  家に帰る
  山を見る
  川に出る

  あの むこうの 灯りは何?
  あの 夜光の群れは何?
  空宙に光が散って浮く
  構築物の、いびつな影がひっそり浮く

  遠影に隠れて橋を渡る僕
  いつの間にか薄れて いなくなる夢
  欠片をその一瞬で落とし切った後では何が 僕を此処に留めるのだろ

  暮れて行くのも良い
  それも悪くない
  味の染みたじゃが煮のように