大きなウタをうたったあと
総論あり各論なしなんだとそのひとは言って
ハイネケンの缶とかロクでもないカクテルとか
出ては持ってかれるカウンタ
のうえに手を置いて
さっきまでギタァを弾いていた手を置いて
言いました
カルビより先に
タンが良いです
、ても言いました
ステージのほうからの明るい照明に
顔が赤くなり
メールマガジンが来ない!
、ていう僕のわがままに
出します
と大らかに笑い応えて
さてと次は何をうたおうかいなと
顔を
ライブハウスの暗がリのなか
輝かせて
ひそひそと胸算用し出しているのかと
そんな様子も心によくて
サイコロを転がして
床のうえの自分のコマの行く方をぽいぽいぽいと
先へ先へ進ませていっていました
ここでもうしばらくすると
彼らがまたうたい叫び吠え出します
きっとです。
、とそんな気さえ。