崖淵





  眠たくて仕方がない
  崖を歩いているのに気がつかない程
  風が吹けばカレーの匂いが連いてきて
  だのにまだ稜線を歩き続けているただただ
  ホットケーキにバターを落とせ
  路面電車の呼び鈴を鳴らせ
  水位を確かめればまだ地上
  陸橋を目で追えばもう川向こう
  喉元がさらけだされてんの覚悟で
  もっぺん云う
  誰が何云う権利かよ
  稜線歩いててる俺に
  何でボート乗って頬杖ついて舟漕いで見送ってる奴等に
  麦茶ー
  なんてか言われるのよ
  崖淵に来いょ
  話、て何ょ
  眠たくててしょうがない
  落っこちる暇んなく稜線滑っててる
  口空いてる
  まんまにラジオのとーへんぼく
  おとつい聴いたょ
  さんきう
  ○か×か
  ピィス