来た道は
もうやり直せない
と言うたび
またここから
始めればいんじゃない
と何度でも
何度でも
言ってくれる
なぐさめ
というのでなく
ただ
ただ言ってくれ続ける
声を
ぼくはもう
どれくらいたくさん
受けとっただろう
またきのうの夜
白豆が甘く
グラスが冷たく
焼酎が滲み
パスワードを打ち込み
何度見ても着信のなかった
後
雨のなか外へ出
さらに降られ
引き返し
もう一度
白豆と焼酎とで
やる
前にもう一度
見る
と届いていた